滋賀県は琵琶湖を囲むように多くの国宝や重要文化財が点在していますが、その範囲は広く、すべての国宝を見るには結構時間がかかります。2011年(平成23年)に、野洲駅から貸自転車を利用して2つの国宝神社、
御上神社と
大笹原神社を訪問しました。その時大笹原神社の後に
苗村(なむら)神社にも行こうと思いましたが、いくら何でも無謀と思い断念しました。
あれから4年、今回の滋賀県行きでようやく長年の「宿題」を片付けることができました。2015年11月
■有名観光地には目もくれず
近江八幡といえば、水郷地区のある琵琶湖に近い地域が観光地としてよく知られています。しかし私は、事前に調べておいた「
アウトレットパーク」行きのバスに乗り、琵琶湖とは反対側に向かいます。
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▲綾戸北バス停 |
15分ほどバスに乗って綾戸北バス停で下車すると、ここから
苗村神社まではすぐ近くです。
■国宝、重要文化財の建築群 苗村神社
小学校の脇を歩くとまず目に入るのは、重要文化財の
楼門。見上げるような堂々たる造りの立派な門です。
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▲苗村神社 楼門 |
この門をくぐって右手にあるのは
神輿庫。質素な建物ですが室町時代建立と歴史がありこれも立派な重要文化財です。
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▲苗村神社 神輿庫 |
そして、拝殿の後ろ、塀に囲まれた奥に見えるのが国宝の
西本殿です。
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▲苗村神社 西本殿 |
神社のホームページによれば、この建物は三間社流造りという形式の桧皮(ひわだ)葺きの建物で、遠目にも屋根の勾配が美しい線を描いているのがよくわかります。こうした建築物を見るといつも思うのですが、先人たちの持っていた高い技術力に驚かされます。また、国宝西本殿の両側の建物もそれぞれ重要文化財に指定されています。
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▲苗村神社 西本殿(別角度から) |
境内の一角にはコンクリート製の不動堂があり、中にはこちらも重要文化財の
不動明王像が収められています。神社に不動明王像があるということはまさに神仏習合の名残なのでしょう。神社の方に伺うと、一定人数揃えば拝観可能ということでした。また、正月3が日は一般公開しているとのことです。
■バスの時間まで東本殿へ
ご朱印をいただいたら、楼門をくぐって境内の外に出ます。鳥居をくぐって街道を横断すると、森の奥に
東本殿があります。
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▲東本殿の鳥居 |
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▲苗村神社 東本殿 |
こちらも重要文化財に指定された貴重な建物。しかし、お参りを済ませるとそろそろバスの時刻が気になります。東本殿の周りには古墳群があると案内板に書いてありましたが後ろ髪を引かれる思いでこの森を後にします。
東本殿から歩いて数分のバス停に着くと程なく
近江八幡駅行きのバスが見えてきました。長年の宿題を片付けて、ホッとした思いでバスに乗りこみます。
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