行ってきました。 国宝 大神社展
楽しみしていた国宝 大神社展に行ってきました。その様子をご報告します。
古神宝
今回の展示は、全体を6つの章に分けています。その最初に位置するのが「古神宝」。古神宝とは、各地の神社に古くから伝わる服飾・調度・武具類のこと。前期は主に春日大社、熊野速玉大社、後期は主に鶴岡八幡宮、厳島神社、熱田神宮の古神宝が展示されています。
この中では、鮮やかな装飾を施した熊野速玉神社の蒔絵の手箱などが目を引きました。
熊野速玉大社の古神宝は、その内訳点数が1200余り。櫛、鏡、耳掻き、歯黒道具など約50点の内容品を納める「蒔絵手箱」だけで11具もある。
祀りのはじまり
仏教伝来以前の自然崇拝から神道へと繋がる「祀りのはじまり」を考える章。海の正倉院ともいわれる宗像大社の出土品などがずらりと並びます。
中でも私が注目したのは海部(あまべ)氏系図。京都府宮津市にある籠(この)神社の始祖、彦火明命(ひこほあかりのみこと)から32世の田雄までの各世1名のみを記した系図で、日本最古の家系図として国宝に指定されています。もうずいぶん昔のことですが、子孫の方がNHKの国宝の特集番組に出演したのを見たことを思い出しました。
祭りのにぎわい
神社の風景を経由して祭りのにぎわいへ。ここで一番楽しみにしていたのは、和歌山県にある鞆淵八幡神社の神輿(沃掛地螺鈿金銅装神輿)。壁を背に、「これでもか!」と言わんばかりにどっしりと鎮座しています。
この神輿は、秋の祭礼の際にしか公開されません。もしかすると一生お目にかかれないのではないかと思っていましたが、こんなチャンスが巡ってくるとは思いもしませんでした。
伝世の名品
この特別展のクライマックスともいえる章。目玉はやはり石上神宮の七支刀。展示室の外周ではなく内側に展示してあったため、銘文を含めじっくりと観察することができました。
手向山八幡宮の唐鞍は、鞍だけかと思っていたら、馬の全身を飾る装飾品だったんですね。自分の記憶では、ここ6~7年の間で2度目の一般公開ではないかと思いますが、やっと見ることができたという気持ちです。
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平成館から見た表慶館のドームが美しい |
会場は思っていたほど混雑はなく、意外にゆっくりと鑑賞することができました。
5月の連休明けには後期展示が始まります。北野天神絵巻などのお宝にお目に掛かれる日を今から心待ちにしています。
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